いまさら聞けない クレジットカードの仕組みと注意点

今や生活の中で支払い手段として当たり前となりつつあるクレジットカードですが、その仕組みを理解していない社会人の方もいます。  まさに今更周りの人に聞けないクレジットカードに関しての仕組みと注意点についてまとめてみました。

クレジットカードの概要

クレジットカードとは単純に支払いの1形態です。

通常買い物をする場合は金銭でやり取りしますが、日本では「日本銀行」が発行している「日本銀行券」という紙幣の紙切れを「その額面の価値がある」という認識で取引の道具として使用している状態ですね。

クレジットカードはこの紙幣がなくても「きちんと後で金銭をお支払いしますよ」という信用の元、現金がなくても買い物ができるわけです。

この信用ですが、初めてのお客様(見ず知らずの他人)にどんな信用があるのかと・・・ここで重要なのがクレジットカードを発行している「会社」です。

このクレジットカードを発行している会社が「この人の支払いには弊社が責任を持ちましょう。」という後ろ盾になってくれているので、お店も現金なしで買い物をさせてくれているのです。

クレジットカードでのお金の動き

A店でBさんがクレジットカードを使い買い物をしたとしましょう。

この時Bさんは現金を支払っていません、ですが後でクレジットカードの発行会社であるC社がBさんの代わりにA店へ支払いを行います。

後日、C社はBさんに対して「立て替えておいたから、その分のお金を払ってね」と集金します。

この様にC社が「弊社が代わりに支払いますから。」と間に入ってくれているので、C社という会社の信用を個人が借りて支払いができています。

クレジットカード会社の儲け

ここまでの話では、立て替えているだけでどこで儲けが出ているのだろうと・・・会社である以上利益があります。 主な利益は以下の3つです。

年会費

クレジットカードを発行すると、年会費がかかるものがあります。

カードによって年会費は違いますし、年会費が永年無料というカードもありますが、年会費はカード会社にとって確実に徴収できる財源です。

決済手数料

これはカード会社が「立て替え」を行う際にその手間賃として商品を売った側に請求するものです。 

例として10,000円の買い物に対して、カード会社が立て替えるときに9,700円の立て替え金額を支払い、「300円は手間賃ね」という事にして、実質的に300円の手間賃を要求している事になります。

利息

クレジットカードを使用した際には立て替えてもらった金額をカード会社に返す時に支払方法がいくつかあります。

その中には借金・ローンと同じように利息が発生する支払方法がありますので、その利息分はカード会社の儲けとなります。

国際ブランドと発行会社

クレジットカードには国際ブランドというものがあり、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club等のブランドが5大ブランドと呼ばれたりもします。

この国際ブランドは支払いの決済手続きを提供している会社です。

例えばVisaしか取り扱っていないお店でAmerican Expressのクレジットカードは使えません。つまり支払いできません。

次に発行会社ですが、これは実際にクレジットカードを発行している会社です。

例として楽天カード(VISA)はVISA社の決済インフラを利用する、楽天カード株式会社が発行しているクレジットカードとなります。

カードの利用形態

クレジットカードは買い物に利用する「ショッピング枠」と現金を引き出す(借り入れる)「キャッシング枠」あります。

ショッピング枠

ショッピング枠はあくまでお買い物に使うことが前提ですので、「クレジットカードのショッピング枠を使って融資(現金渡します)」等のあやしいセールスはカード会社の利用規約違反にはなりますので「ダメ!ゼッタイ!」です。

キャッシング枠

一方、キャッシング枠に関してはお買い物ではなくカード会社が現金を貸し付けてくれる枠なので、現金化しても正当な利用方法ですが借金のため、利息(年利15~18%程度が一般的)が付きます。 銀行預金に現金があるならそこからお金を引き出しましょう。

*キャッシングについては使わない方が良いですが、個人的には海外旅行に行く場合では活用できる場面もあると思います。

例として10日間の日程でアメリカに行った場合、ほとんどの支払いはカードで可能ですがある程度の現金も必要な事があります。

この時に空港などで両替した場合、両替手数料が1ドルあたり2.5円~3円程度かかります。10日間の旅行という事で1000ドル分両替すると2,500~3,000円の手数料が発生します。

これをアメリカに到着後、キャッシング枠で1000ドル借り受けて日本に帰国した11日後に返済した場合、年利(365日)が15%として11日間の利息は約0.452%となります。

1000ドルの0.452%なので利息は4.52ドル 1ドル150円として計算しても678円程度となります。

クレジットカードのランク

一般的に下位から順に ノーマル・ゴールド・プラチナ・ブラック と言われています。

もちろん上位のランクのカードは審査も厳しくなりますが、様々な優待が受けられます。しかし年会費も高額になります。

個のランクですが、カード発行会社の「当社比」のような感覚で分けられていますので、A社のプラチナカードよりもB社のゴールドカードの方が優待・年会費共に高い等の事もあります。

クレジットカードの限度額

カード会社が一時的に立て替えを行うので、誰にでも無限に使わせてはくれません。

カードの保有者の属性・利用金額・利用期間によって限度額が上下しカード会社での査定も個人によって違いますのでここでは〇〇円と断言しませんが、上位のランクのカードの方が限度額も高くなります。

この限度額内で利用し、カード会社へ支払いを完了した額は再び利用できる枠として復活します。

カード利用金額の支払方法

一括(1回)払い

使った金額は全てまとめて一括でお返しします。という方法です。(利息が発生することはありません。) 

2回払い

使った金額を2回(2か月)に分割して支払う方法です。 (これも利息が発生することはありません。)

ボーナス一括払い

日本企業は夏と冬に2回のボーナスが支給されるパターンが多いため、ボーナスの支給月に合わせて「ボーナス入ったら払います」という支払方法です。(同じく利息が発生することはありません。)

分割払い

利用金額を〇回(〇か月)に分割して支払う方法です。(利息が発生します!)

リボルビング払い

リボ払いとよく言われている支払方法で、この方法はちょっと特殊で「毎月〇円支払います」という方式です。(利息が発生する上に多額の借金を抱え込むことも・・・)

利用金額が30万円でも月々1万円の支払いで設定してあれば毎月1万円しかカード会社に請求されないため、「便利なシステム」と勘違いする人がいるようですが返し切れていない借金が残るのでそのままカードを使い続ければ利用金額と利息で限度額に到達し、カードが使えないという状態になります。

利息の発生する利用方法の注意点

分割払い・リボ払い共に利用時には要注意ですが、特にリボ払いは扱いに注意が必要です。

クレジットカードの仕組みを理解していない方がいつの間にか多額の借金を抱えてしまっていた・・・というケースをニュース等で見かけたことがありますが、このリボ払い、クレジットカードの種類によっては完全リボ仕様の物もあります。 支払方法がリボ払い限定となっており、なおかつレジなどで「一括でよろしいですか?」と聞かれ「一括でお願いします」と答えて処理をかけてもらっても、システム的には「リボ払い」扱いになるカードも存在します。

*リボ払いの返済方式は定額方式と残高スライド方式の2種類が主に使われますが、そもそも手を出さないのが一番なので詳しくなくても良いです。

仮に50万円の買い物を年利15%のリボ払いにし、毎月1万円の定額方式支払いで払い続けた場合、支払い回数と返済総額がどのくらいになるか計算してみました。

支払回数 79回(6年7か月)

返済総額 789,557 円 (289,557円は利息金額です)

クレジットカードは安全に便利に使うことをお勧めします。

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