【40代男の一人旅】気ままに走る、群馬から宮城へ。絶景の松島と仙台グルメを満喫した2日間

気ままに走る、群馬から宮城へ

ふと、日常の喧騒から離れたくなった。誰に気兼ねすることもなく、ただ自分のペースで知らない街を歩きたい。そんな思いに駆られ、私は車のキーを手に取った。目的地は、杜の都・仙台、そして日本三景・松島。40代男の気ままな一人旅が、こうして始まった。

夜明け前の出発。高速道路で旅情に浸る

出発は早朝5時。まだ薄暗い群馬の街を抜け、高速道路へと滑り込む。長距離運転の相棒は、お気に入りの音楽と缶コーヒーだ。疲れを溜めないよう、1時間半に一度はサービスエリアで休憩を取るのが私のスタイル。5分か10分の短い時間だが、熱いコーヒーを片手に高速道路から見える景色をぼんやりと眺めていると、「ああ、今、旅をしているんだな」という実感がじわじわと湧き上がってくる。

思わぬ幸運に恵まれた、松島遊覧船

仙台に到着し、そのままもう少し足を延ばして松島へ。せっかく来たのだから、やはり遊覧船には乗りたい。私が訪れた2020年、世はコロナ禍の真っ只中。観光地はどこも静けさに包まれていたが、それが思わぬ幸運を運んできてくれた。

通常1,800円の乗船料が、なんと1,200円に。さらに驚いたのは、50人乗りはあろうかという大きな船の乗客が、私を含めてわずか13人だったことだ。出航して間もなく、係員の方がやってきてこう言った。

「お客さん、今日は空いているので、追加料金(通常600円)のかかる展望デッキ、自由に使っていいですよ」

その言葉に、思わず顔がほころぶ。貸切状態の展望デッキから眺める松島湾の景色は、まさに絶景。大小さまざまな島々が織りなす水墨画のような風景と、頬をなでる潮風が、長旅の疲れを心地よく癒してくれた。

約1時間の船旅を終え、小腹が空いたところで「牡蠣小屋」の文字が目に飛び込む。旅先で万が一のことを考えて生牡蠣は避け、熱々の焼き牡蠣を注文。ぷりっとした身から溢れ出す、濃厚でクリーミーな海のミルク。これぞ旅の醍醐味だ。

仙台の夜。牛タンと気ままな街歩き

時刻は午後2時。松島を後にして仙台市内のホテルへ向かう。私は早めにチェックインして、一度部屋で落ち着くのが好きだ。シャワーを浴びて運転の疲れを流し、少しベッドで横になる。この自由さが、一人旅のいいところだ。

夕方5時、リフレッシュした足で仙台の街へ繰り出す。夕食は、もちろん仙台名物の牛タン一択。しかし、土地勘のない私にはどこが名店なのか分からない。とりあえず「牛タン」ののぼりがあった居酒屋の暖簾をくぐった。

肉厚の牛タンは確かに美味しかったが、後で聞いた話では、多くのお店が国産ではなくオーストラリア産を使っているとのこと。まあ、居酒屋のメニューとしては妥当だろうし、これもまた旅のリアルな一コマだ。

美味しい食事とお酒で心も体も満たされ、夜の国分町へ。特に目的もなく、気の向くままにネオン街を歩く。誰にも急かされることなく、ただ自分だけの時間を楽しむ。翌日の予定は何も決めていない。そんな自由が、たまらなく心地よかった。

飾らない朝と、帰路へ

翌朝、目が覚めたのは8時半。気ままな一人旅では、朝寝坊も許される。

さて、朝食だ。お洒落なカフェでモーニング、という選択肢もあっただろう。しかし、私は迷わず牛丼チェーン店へ向かった。40代男性の一人旅なんて、こんなものだ。誰に見せるわけでもない、気取らない朝食が一番しっくりくる。女性ならもっとお店選びに気を遣うのかもしれないが、この気楽さこそ「おっさん旅」の特権かもしれない。

しっかりと腹ごしらえを済ませ、再び群馬への帰路につく。帰りも往路と同じく、1時間半おきに休憩を挟みながらの安全運転。自宅に到着したのは午後3時過ぎだった。

たった1泊2日の短い旅だったが、心は十分に満たされていた。予期せぬ幸運に恵まれた松島の遊覧船、少しだけ裏話を知ってしまった牛タン、そして何より、全てを自分のペースで決められる自由な時間。

次の休み、あなたもふらっと一人旅に出てみてはいかがだろうか。きっと、新しい発見と素敵な思い出が待っているはずだ。

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