一度確認してみよう 家庭の電気知識(ブレーカー編)

過去記事、家庭の電気知識(契約プラン・容量編)にてブレーカーについて触れました。

その時書こうと思ったのですが、あくまで契約プラン・容量に対しての記事でしたので色々書いてしまうと趣旨がわかりにくくなってしまうため、別記事にて補足したいと思います。

もちろんなるべくわかりやすく表現するつもりですが、記事の後半で少々専門的な話に触れてしまいます。

ブレーカーの種類

家庭の電気知識(契約プラン・容量編)にてブレーカーが落ちた(トリップっていいます)時に

「ブレーカーのスイッチ部分が下に下がっていると思うので、上げれば復電します。」と書かせていただきました。これ自体は間違いではないのですが、ブレーカーにスイッチが無いものもあります。

スイッチのないブレーカーは「自動復帰型」というもので、ブレーカートリップ時に10秒程度の時間が立つと自動で復帰します。スイッチ操作がいらないのでスイッチそのものがありません。

このタイプのブレーカーのメリットは 夜間にブレーカートリップした際に手動復帰の場合スイッチを操作しなければなりませんが、停電しているため家の明かりも消えています。

このようなブレーカーをアンペアブレーカーといいます。

真っ暗な家の中を移動するのって危ないですよね? 自動復帰なら動かず待っていれば10秒程度で複電して、壁にある照明のスイッチはONのままですから再び明かりが点きます。安心ですね。

先程のアンペアブレーカーとは別に電気が漏れてしまった時に反応する「漏電ブレーカー」というものがあります。これにはレバーが全てついています。自動復帰はありません。 トリップするとスイッチが中間位置でプラプラしてます。 復帰は一度スイッチを下側まで下げて、それから上げないと復帰できない構造になっています。

その他、小さいスイッチがいくつかあるかもしれません。個数は住宅によって変わります。 これは住居内をいくつかのグループに分けているものです。

ブレーカーの役割

ブレーカーの役割は契約A以上の電流が流れた際に電気を遮断する為のものです。

「いちいち上限なんて決めずにさ! 自由に使わせてくれよ、使った分の電気代は払うよ!」って方もいるかもしれません。 お気持ちはわかりますが、できない理由があるんです。

配線の許容電流

家で電気を使うために電柱から配線が引き込まれていますよね?

配線って太さによって流せる電気の許容量があるんです。細い電線に大電流を流してしまうと電線が耐えられなくて焼き切れてしまいます。

上限を設置しておかないと、もしご家庭で瞬間的にたくさんの電気を使ってしまった場合、電線が耐えられなくて焼き切れる、これ本当に燃えるんです。火災になったら大変なのでブレーカーにて制限を設けています。

補足ですが契約Aの変更をしたいと電力会社にお願いしても直ぐに対応できない事が有ります。 これも変更後の契約Aに対応するなら引き込みの配線を太いものに張り替えなくてはいけない。 工事が必要となると即座に対応できないわけです。

電力の安定供給のため

なんのこっちゃ? と思われる方すみません、少し専門的な話です。

コンセントにつなげて電気を使う。いつでも普通に行っていることですが、その使っている電気は発電所等で発電して作っています。

発電できる量というのも発電所ごとに決まっています。無限に発電できるなら夢のシステムですね。

先の話の通り無制限に電気を使ってしまうと発電量より消費量が多くなってしまいます。足りなくなるってことです。

例えば100件の家がありすべて40A契約であれば、4,000A分の発電能力があれば問題なく運用できます。発電量の目安がわかりますね。 このように制限を設けることで「使いたい時に足りなくて使えない」という事が無いようにしています。

まとめ

今回は他記事の補足として書きました。

後半は少し専門的な部分になりますので理解していなくても問題ありません。

お家にあるブレーカーを見て「うちのは手動復帰か」「うちのは自動復帰だね」と確認していただければ、ブレーカートリップ時に慌てず行動できると思います。

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